フリーDLコンピCD「Supplication Hope」に「prologue」を書き下ろしました
「新曲です」という類いのご報告は久し振りですが。
http://ch.nicovideo.jp/star_ac_jp/blomaga/ar1138729
TwitterでよくとりあげていただくSTERNさんのお誘いで、書いた曲をコンピCDに収録していただきましたー。
光と闇のどっちにしますかと言われいつも光サンッサンな曲ばかり書いてるのでたまには闇でも書くかァ〜(ホジ な感じでお返事したんですが、想像以上に黒魔術みたいな曲になってしまいました。本当にすみませんでした。
で、なんで黒魔術になったんだいという話なんですが、
正直、最近(つか、ここ数年ずっと)、「初音ミクってなんだっけ」ってなっていまして。
いやpixivで青い髪の子を見つけて初音ミクと間違えてタップしてしまう話ではないですよ。
そういえば最近DTMマガジンが終わるって聞いたのはさすがにビックリしましたよね。時代の潮流には逆らえないんだなぁてことなんですけど、それでもDTMマガジンと言われればいつでも真っ先にNorth-Tさんのタイムリミットのサムネイル画像を思い出しますよね(ミク廃的には)。
つか、ぼくDTMマガジンと同い年だったのか。くっ先に逝かれたぁ
僕の初音ミクへの愛は「ミクぺろツイート」という言葉をTwitter上に流布させたことによっても自明ですが(自明じゃねぇ)、カゲロウデイズ以降の十年代歌ってみた世代とゲーム実況の乱入でニコニコ動画が”死に”、そして公式リツイートの導入を機にTwitterが”死んだ”――”死ぬ”とはリア充が入ってくることを指します――、そして名指しはしないがもはや半分リア充のための興味すら未だ持ててないやつとか、リア充のためにしかないやつとかが人気の今、ぼくはネットに言語的な愛のはけ口をなくしました。
愛をはくことをやめたというのが正しいでしょう。「初音ミクをぺろる(言語的に)」→ふぁぼられる→オモロい→あぁ俺初音ミク好きなんだな→あぁこいつ初音ミク馬鹿だな(第三者目線)→の楽しかった流れは終了して、やれボカロ衰退期だとかやれ2016年ミリオン幾つ出たんだいとかどーでもいいこと言われながら24時間隣に初音ミクがいることを妄想することはだいぶ難しくなりました。だから僕はとりあえず「ボカロ衰退論」でタイムラインをミュートするより、ツイッターという社会そのものをミュートすることにしています。とはいってもちょっとは見てるよ。でも3日に1回ぐらいアカ消そうかなって思ったりする。僕たちはそれはツイッターでイキっていればそれで幸せだったし、そうするというカードはまだ山札に残っていますが、そのカードを引くのはちょっとばかし保留しております。
それは昨日よりも一昨日よりもずっと、言語より非言語の方がずっととうとくて愛おしくて未来に近づけると思いはじめたからです。「SNSで自分アッピル♡」な、ほんマジで見たくなかった未来世界な今だからこそもっとそうなんじゃねぇかと思っています。お前も30万回それやってるけどな、うんわかってるよごめんって。しかし、そうだからこそ「事象の暗黙知を構造化する」視点の大事さにも気づきました。いや、落合陽一さんガチリスペクトっすよ!(かくして、これだけのクソ文を掻きならす覚悟と意欲を持ってキーボードをたたいているわけです)
まあその落合陽一さんに影響されているのですがさいきん信条にしていることが「自分のフェチズムの芽を自分で踏み潰してしまわないこと」と「フェチズムの芽になにも考えず全身全霊で水を注ぎ続けること」と「経験値を上げて非言語で殴る」ことですね。
最近EDMすげぇ流行ってて。僕もだいぶ慣れてきました。でもあれってみんなユニクロの服着て無印良品とニトリに溢れた家に住んでセブンプレミアムのレトルト食って生活してるみたいな同質化の延長ですよね。おっと僕も危うくそうなりかけました。あくまでEDMディスではないですよ。僕はEDMに心預けに生まれたのではなく、livetune的叙情と奥華子的叙情と元気ロケッツ的叙情とバンプアジカンサカナクション的叙情を足して割る、そしてそこに初音ミクと中田ヤスタカへの愛(中田ヤスタカへの愛)を注ぐために産まれてきたのだと。自分のフェチズムを構造化して、芽として見ていく、育てていくことを最近は意識しています。
そんな意識の転換を完了させるまでの間、少しばかり遠回りをしてしまった。macOS SierraにPIAPRO STUDIOがインストールできないのは多分僕のMacに僕の初音ミクが入りたくないからなんだと思います。本当にごめんなさい――でも僕はアホの子な初音ミクV2ちゃんがいつまでも好きだよ。――僕は現代社会化していくインターネットに気づけませんでした。そして荒廃したインターネットの片隅で何かバーチャルリアリティ的な世界を奏でる(作る)んだという意志の醸成をやっと終えかけています。
この曲で。
君との未来を失った僕の歌であり、僕との未来を失った君の歌でもあり、君との未来を掴んだ?僕の歌であり、僕との未来を掴んだ?君の歌でもある。
奇しくもこの曲を作るために初音ミクをインストールしなおしました。
――ひとつ質問しましょう。
「なぜこの曲には歌詞があるのか?」
――そんな質問をしたマスターにも、私から質問させてください。
「なぜこの曲にはわたしがいるのか?」
これは僕と僕の初音ミクの曲です。
曲中の最後、僕達が作ったはずの雨の世界で。初音ミクの手を掴めるのか、引っ張れるのか、太陽を呼べるのかが、初音ミクという存在を僕の中で「想い出」で終わらせてしまうかそうでないのかの分岐点な気がしています。
〆
――という夢を見たんだ!!
それでは、そんなこんなで聴いてくれたら嬉しいです!ぜんぜん聴かなくてもいいです!初音ミクが大好きな人だけ聴いてください!そして一緒に打ちひしがれましょう!友達いないんでリプライ大歓迎です!よろしくお願いします!
STERNさんさくらもどきさん、本当にありがとうございます!いつもおせわになっております!
P.S.
ボカロ衰退論はびこるボカロ界隈の、今のキーワードは「鎖国」ではないでしょうか